ACジャパン(現:公益社団法人ACジャパン)は、公共広告の普及・啓発を行う公益社団法人です。ACジャパンの広告は、様々な理由で企業のCMが放送できなくなった際に、その代替として放送されることが多く、何らかの騒動や不祥事に関連して目にする機会が増えることがあります。
ACジャパンの広告費の資金源は?
ACジャパンの広告費についてですが、これは主にACジャパンの会員社である企業や団体からの会費によって賄われています。つまり、個々のCMが放送されるたびに特定の企業が広告費を支払っているわけではありません。
- 会員社からの会費: ACジャパンの活動は、会員社からの会費によって支えられています。会員社は、広告会社、新聞社、放送局、一般企業など多岐にわたり、これらの会員社がACジャパンの活動趣旨に賛同し、会費を納めることで、公共広告の制作・放送を支えています。
- CM差し替え時の費用負担: 企業のCMが不祥事などで放送できなくなった場合、そのCM枠はACジャパンの広告に差し替えられます。この際、本来CMを放送する予定だった企業が、差し替えられたACジャパンの広告料を負担するという仕組みになっています。これは、不祥事を起こした企業の責任という側面と、空いたCM枠を埋めるという目的があります。
つまり、ACジャパンの広告自体は会員社の会費で成り立っており、CM差し替えが発生した場合には、その原因となった企業が費用を負担するという形になっています。
ACジャパンの正会員って?
ACジャパンの会員にはいくつかの種類があり、その中で「正会員」という区分があります。
正会員の年会費は、ACジャパンのウェブサイトに掲載されている情報によると、年会費1口120,000円となっています。ただし、「何口のお申込みでも可」と記載されているため、1口以上申し込むことも可能です。
正会員になると、以下の特典があります。
- 社員総会に出席し、議決権を行使できる
- ACジャパンのホームページに会員社名が掲載される
- 会報誌「ACジャパンレポート」が届けられる(年4回程度)
つまり、企業や団体がACジャパンの正会員になるためには、年会費として1口あたり120,000円を支払うことになります。複数口申し込むことで、ACジャパンの活動をより強力に支援することが可能です。
ACジャパンCMの影響は?
ACジャパンの広告は、その特徴的な表現方法から、社会に様々な影響を与えています。良い影響もあれば、受け取り方によってはネガティブに捉えられる側面もあります。以下、主な影響について詳しくご説明いたします。
良い影響
- 社会問題への意識喚起: ACジャパンの広告は、環境問題、公共マナー、人権、災害への備えなど、様々な社会問題をテーマに取り上げています。これらの広告を通じて、普段意識しにくい問題に気づき、考え、行動するきっかけを与えています。例えば、「あいさつの魔法。」はコミュニケーションの大切さを伝え、「ポイ捨て防止」の広告は公共マナーの向上に貢献しています。
- 倫理観や道徳観の向上: ACジャパンの広告は、倫理的に重要なメッセージを伝えることが多く、視聴者の道徳観や倫理観に訴えかける力を持っています。これにより、社会全体の倫理観の向上に貢献していると言えるでしょう。
- 代替CMとしての役割: 企業の不祥事などでCM放送が中止になった際、代替としてACジャパンの広告が放送されることで、放送枠の空白を埋める役割を果たしています。これにより、視聴者がCMを見られないという状況を避けることができます。
- 広告業界への貢献: ACジャパンの活動は、広告業界全体に対しても、公共広告の重要性や表現の可能性を示す良い影響を与えています。
ネガティブな影響(または受け取り方)
- 強いメッセージによる不快感: ACジャパンの広告は、強いメッセージや衝撃的な映像を用いることがあり、視聴者に強い印象を与える反面、「怖い」「不気味」「不快」と感じる人もいます。特に、災害や事故をテーマにした広告は、過去のトラウマを想起させたり、不安を煽ったりする可能性があるという指摘もあります。
- 頻繁な放送によるマンネリ化: 特定の時期にACジャパンの広告が集中して放送されることで、視聴者が飽きてしまい、メッセージが伝わりにくくなるという側面もあります。特に、不祥事などが続いた際には、ACジャパンのCMばかりが流れる状況になりやすく、視聴者の不満につながることもあります。
- 不祥事の想起: 企業の不祥事の後にACジャパンのCMが流れることで、視聴者がその不祥事を連想してしまうことがあります。これは、不祥事を起こした企業にとっては、ネガティブなイメージを増幅させる要因となる可能性があります。
- 東日本大震災の想起: 特に震災関連のCMや、緊急性の高いメッセージのCMが流れると、2011年の東日本大震災を思い出すという声も多く、ネガティブな感情を誘発する可能性も指摘されています。
まとめ
ACジャパンは、会員からの会費で運営される公共広告団体で、社会問題への意識喚起や倫理観向上に貢献しています。CMが放送できない際の代替として広告が流れるため、不祥事の想起や東日本大震災の記憶を呼び起こすことがあります。強いメッセージは不快感やマンネリ化を招くこともありますが、SNSで話題になるなど注目度は高いです。広告は社会にとって有益なメッセージを伝える一方、表現方法や放送状況には改善の余地があります。公益社団法人として、社会貢献を目的とした活動を行っています。
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